ECのマーケティングはどうする?効果的な方法や基本的な用語について解説

ECのマーケティングはどうする?効果的な方法や基本的な用語について解説

ECマーケティングとは

マーケティングとは、「企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」と1990年に日本マーケティング協会が定義しています。つまりECマーケティングとは「顧客を理解し、ECサイトによって売れる仕組みを作る」と表現できます。

ECマーケティングの流れ

ECサイトを顧客になる可能性のあるインターネットユーザーに認知してもらい、ECサイトに訪れてもらう「集客」がECマーケティングの最初のステップです。

ユーザーをECサイトに訪問させてから、商品をカートに入れ決済を完了させるまでの流れを迷うことなくスムーズに誘導します。さらに商品やサービスを利用して満足してもらい、再び購入してもらえるまでの流れを包括して戦略として考えていきます。

インターネット広告

デジタル広告やオンライン広告とも称される、インターネット広告にはさまざまな種類があります。

ECサイトで取り扱う商品やターゲットとしているユーザーの特性を見極めて、どんな広告を出稿するといいか事前に確認しておきましょう。たくさんの広告を出稿したりやみくもにたくさんのキーワードでSEO対策を行っても、予算ばかりが大きく膨らんでしまうためです。

まずは少額の予算からあらゆる広告を試してみて、集客や購入につながる効果の高い広告は何かを振り返り選択していくようにするのもおすすめです。

リスティング広告

リスティング広告はGoogleやYahoo!などの検索エンジンで、検索結果の上位に「広告」と記載のあるリンクやテキスト情報です。

ユーザーがどんなキーワードを検索したときに表示するのか設定できるので、ユーザーの検索ニーズに合わせて広告を表示でき、購買欲の高いユーザーに自社サイトを知ってもらえるのがメリットです。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は検索エンジンの検索結果やポータルサイトなどでバナーを表示できるものです。指定されたサイズに合わせて自社が表現したい画像やコピーを表現できるため、商品の外観やデザインを見せられるメリットがあります。

ソーシャルメディア広告

Facebook、Instagram、Twitterなどの各ソーシャルメディアの中に表示できる広告がソーシャルメディア広告(SNS広告)です。

ソーシャルメディア広告では広告を表示したいターゲットの年齢や性別、興味関心などを設定できます。ECサイトで取り扱っている商品やサービスに関心の高いターゲットを絞って出稿できることがメリットです。

コンテンツマーケティング

直接的な広告枠に出稿するのではなく、ユーザーにとって価値のある広告を出稿することで集客や購入意欲を高める施策をコンテンツマーケティングと称します。

例えば若年層向けのニキビ用化粧品の場合は、肌悩みへの検索ニーズがあるため、SEO(検索エンジン最適化)対策をするのが良いでしょう。

「ニキビ 洗顔」「毛穴 ファンデーション」など、ユーザーがどんなキーワードで検索して答えを求めているか、どんなコンテンツならばユーザーが期待していた答えになるか考えてコンテンツを作ります。

直接的に商品の宣伝にならなくても、ユーザーが満足するブログや記事を用意することで認知を獲得し、ブランドへの信頼を高めることもできます。

ECサイト内で購入してもらうには

ECサイトへの集客ができても、商品やサービスの魅力が効果的に伝わらなければ売り上げに結び付きません。顧客が買いたくなるような、また買わない理由を払拭するようなコミュニケーションを行います。LPOやカート離脱対策によって、訪問したユーザーの購入率を高めていきます。

LPO(ランディングページ最適化)

LPOとはLanding Page Optimizationの略で、日本語ではランディングページ最適化と訳します。広告や自然検索などから最初に着地したページをランディングページ(LP)と呼び、そのLPのCVR(コンバージョンレート)を改善していくことをLPOといいます。

LPOではA/Bテストが多く用いられます。AとBのページのパターンを作成し、実際にユーザーがどちらのパターンのほうでCVRが高くなるかを比較し分析します。

カート離脱(カゴ落ち)

カート離脱とは、ユーザーがECサイトのショッピングカートに商品を入れた状態のままで、購入されることなくECサイトから離脱することを指します。

商品購入意欲が高いユーザーがカート内に入れた後に離脱した要因を知り対策ができれば、直接的にECサイトの売り上げを増加させることができます。

「決済画面で入力する項目が多い」「送料が思ったより高かった」「会員登録が必要だった」などが事例としてよくあげられます。

ユーザー目線で購入完了画面までテスト確認し、離脱につながりそうな原因はないか原因検証してみることでカート離脱は改善します。

購入後にリピートしてもらう

ECマーケティングを行っていく中で新規顧客ばかりに注力するよりも、もうすでに商品を体験しているユーザーにリピートしてもらうほうがより費用をかけずに効果的に売り上げに直結させることができます。

獲得した顧客に効果的なメルマガでコミュニケーションをとったり、リピート客限定のクーポンを発行したり、ポイントプログラムを構築することは多くのECサイトで行われている手法です。

また定期購入(サブスクリプション)モデルを導入し、初回購入時にすでに次の購入予約を確保することも近年人気となっています。顧客にとっても割引特典や送料無料など双方のメリットが成立するようにします。

その他ECマーケティングでよく用いられる用語解説

ここまで集客→購入→再訪のマーケティングの流れで紹介した用語以外にもよくECマーケティングで用いられる、基本的な用語についても補足します。

CTR(クリック率)

CTRとはClick Through Rateの略で、クリック率を意味します。クリックしてほしいボタンリンクや画像などが表示された(インプレッション)回数のうち、どれだけの人がクリックするかどうかの割合を見ます。インターネット広告のKPIとしてよく用いられる指標です。

計算方法は「CTR=クリック数÷インプレッション数×100(%)」となります。

CTA(行動喚起)

CTAとは、Call To Actionの略で、行動喚起を意味します。ユーザーに対して具体的な行動に誘導することで、ボタンリンクやテキストリンクなどが一般的です。

CVR(コンバージョンレート)

CVRとはConversion Rateの略です。日本語ではコンバージョンレートとそのまま読むのが一般的で、成約率を意味します。ページやサイトの目的によって何を成約(コンバージョン)とするかは異なり、ECマーケティングでの例として「商品購入」「サンプル購入」「会員登録」などがあげられます。

計算方法は「CTR=コンバージョン数÷セッション×100(%)」となります。

ECマーケティングの基本を押さえておこう

ECマーケティングの手法や用語はECサイトを扱う上でどれも頻繁に耳にしますが、あいまいな理解でいるとメンバー内で同じ目線で業務を進めにくくなってしまうことがあります。

マーケティングの流れとして、ユーザーをECサイトに訪問させ迷うことなく購入まで誘導し、また再訪して商品を使い続けてもらうまでを戦略として考えます。

商品やサービスの特性やどんな顧客がターゲットなのかを理解し、それぞれに合わせたマーケティング手法を実践していきましょう。

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