出前館とは
「出前館」はデリバリーに対応しているお店に対して、オンラインやアプリを経由して注文できるサービスです。具体的なサービスの特徴を以下にまとめました。
日本最大級のデリバリーサービス
出前館は、日本国内のデリバリーサービスの中でも最大規模を誇るサービスです。2021年10月には加盟店舗数が9万5,000店舗を突破しており、コロナ禍によるステイホームの流れを受け、右肩上がりで成長しています。
LINEグループと業務提携
出前館の運営母体は株式会社出前館ですが、2020年3月にはLINEグループと資本業務提携を行いました。もともと両社の間では2016年から業務提携が行われており、デリバリーサービス「LINEデリマ」として運営され、ユーザー数は2,700万人を超えていました。2020年には、LINE公式アカウントの名称も「LINEデリマ」から「出前館」へ変更しています。
配達員の直接雇用
出前館の配達スタッフの雇用形態は、業務委託と直接雇用があります。以前は飲食店側で出前スタッフを雇用する必要がありましたが、出前館は2016年から配達員のアルバイトを直接雇用しています。需要拡大に伴い、2020年からは出前館の業務委託スタッフも募集しています。
配達方法
出前館の配達スタッフがお客様のもとに商品を届ける方法は、「直接配達」または「シェアリングデリバリー」です。
- 店舗のスタッフによる直接配達
もともと自社で出前を行っていた場合、自社スタッフによる配達システムをそのまま出前館で利用できます。出前館というプラットフォームを使うことで出前を増やし、売上アップを狙いたい場合にぴったりです。
- シェアリングデリバリー
シェアリングデリバリーの場合、配達代行スタッフがお店に商品を取りに来てくれます。自社で配送スタッフを雇用する必要がないため、これまで出前をしたことがない店舗でも気軽に導入しやすいサービスといえるでしょう。
出前館に出店するメリット
出前館に出店すると、飲食店側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つの具体的なメリットを説明します。
メリット1:複数媒体への掲載で新規顧客を獲得できる
出前館に出店すると、出前館のサイトやアプリ、LINE公式から注文できるため、より多くの媒体からお客様を獲得できます。また、出前館が提供している「DeDirect」を使うと、初期費用や維持費が無料で自社専用のデリバリーサイトを作成できます。
メリット2:売上アップが期待できる
これまで配達に対応していなかったお店であれば、自宅やオフィスでデリバリーを頼みたい顧客からの売上を新たに得ることができます。コロナ禍でデリバリー需要は拡大しているため、来客が減っている店舗にとっては大きなチャンスといえるでしょう。
メリット3:出店サポート体制が充実
出前館は、出店希望者向けのサポートが充実しています。メニューはもちろんのこと、商品写真の撮影や価格設定についても無料で相談に乗ってもらえ、販促グッズも提供してくれます。
出前館の出店初期費用・手数料
出前館の出店にかかる費用は、初期費用と運営にかかる手数料に分かれます。出前館の加盟店として登録する費用は通常2万円ですが、現在はキャンペーンによって無料になっています。
また、注文を受け付けるためのタブレットを用意する必要があります。こちらはレンタルの場合は月額800円かかりますが、自前のタブレットで対応することもできます。
自社の配達スタッフがデリバリーを行う場合は、注文の都度10%のサービス手数料がかかります。シェアリングデリバリーを利用する場合は、10%の手数料に加えて配達代行料金として25%が上乗せされます。
出前館の出店条件
出前館への出店には、一定の条件があります。例えば、住所不定の「出張販売」や「ワゴンタイプの店舗」は出店できません。その他の条件は厳しくないため、ほとんどの飲食店は出店できると考えてよいでしょう。
ここからは、出前館に出店する際の手順を確認していきましょう。
導入の流れ
出前館の加盟店登録は、最短1週間で完了できます。具体的な流れは以下のとおりです。
- 出店希望フォームから申し込む
- クラウドサインで電子契約を結ぶ
- 必要な書類やデータを揃えて出店の準備を行う
- 出前館アプリをインストールしたタブレットを準備する
- 店舗ページが完成したら送信テストを行う
- 掲載スタート
3.の必要な書類は、以下のとおりです。
- 店舗の情報一式
- ロゴの画像データ
- 10アイテム以上のメニュー表
- メニューに掲載する画像
- 営業許可証
- 自社スタッフが配達する場合は配達エリア
- お酒を販売する場合は、酒類販売業免許
ウーバーイーツと徹底比較
出前のシステムを持たない店舗がデリバリーを始める際、ウーバーイーツも検討するケースは多いでしょう。そこで、出前館とウーバーイーツの違いをまとめました。
出前館のメリット
出前館のメリットは、首都圏や大都市圏以外の小さな町にも対応していることです。ウーバーイーツはエリアによっては対応していないため、店舗を構えている地域によっては、出前館一択というケースもあります。また、手数料は全体的に出前館のほうが安めです。
ウーバーイーツのメリット
ウーバーイーツのメリットは、最低注文金額が定められていないことです。ドリンク1杯でも出前に対応しているため、顧客が気軽に頼みやすいサービスといえます。ウーバーイーツは「公園で受け取り」といった野外での注文にも対応しているため、出前館では対応できない注文もキャッチできるというメリットもあります。
出前館に出店してデリバリー需要に対応しよう
最近のデリバリー需要に対応すべく、出前館やウーバーイーツに加盟する店舗が増えています。出前館は、特に地方の飲食店にとって使いやすいサービスといえるでしょう。すでに出前を行っている場合でも、出前館に登録すればより多くの出前注文が期待できます。本記事を参考に、出前館への出店を検討してみてください。
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