マーケティングを本で学ぶ意義
最新のマーケティングについて学ぶなら、情報更新の早い「Web」の方がいいかもしれません。最新情報だけでなく、マーケティングの基礎やテクニックを教えてくれるWebサイトもたくさんあります。わざわざ本で学ぶ必要など、無いように感じることもあるでしょう。
マーケティングを本で学ぶ意義は、「必要な情報が体系的にまとめられていて、効率よく学べる」ことです。本を出すのとWebの記事を書くのとでは、本を出す方がコストも時間もかかります。出版に関わる人数も多く、その分「文章も情報も精査されている」といえるでしょう。
今の自分に必要な情報を、わかりやすいテキストでインプットできることが、本でマーケティングを学ぶ意義といえます。
マーケティング本の選び方
本はWebの記事に比べて情報が精査されています。本を使えば難しいマーケティングも効率よく学べますが、そのためには、次のような指標で本を選ぶべきです。
【マーケティング本の選び方】
・まずは自分のレベルを把握する
・学ぶ目的をハッキリさせる
・できるだけ新しい本を選ぶ
・基本の考え方は古典から学ぶ
読む本を選ぶ前に、まずは自分のレベルを把握しましょう。難しすぎる本を読んでもなかなか理解できませんし、知っていることしか書かれていない本を読むのも時間がもったいないです。
「具体的なテクニック」や「分析のやり方」など、マーケティングの何を学びたいのかをハッキリさせ、目的に合ったものの中からレベルに合った本を選びましょう。
マーケティングのテクニックは常にブラッシュアップされ、トレンドの移り変わりも早いです。最新情報に触れられるよう、なるべく新しい本を選びましょう。
ただし、基本の考え方は「古典」として読み継がれているものを選ぶのもおすすめです。時代が変わっても、「モノを売ること」の本質は変わらないからです。
【初心者向け】マーケティングの基礎を学べる本3選
マーケティングの基礎を学びたい人には、次のような本がおすすめです。基礎を幅広く学べる本、マーケターとしての考え方を身に付けられる本など、特徴別に3冊紹介します。
【マーケティングの基礎を学べる本】
・コトラーのマーケティング入門 〔原書14版〕
・ドリルを売るには穴を売れ
・USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
コトラーのマーケティング入門 〔原書14版〕
マーケティングの基礎を学べる本としておすすめなのが、『コトラーのマーケティング入門 〔原書14版〕』です。マーケティングの基本の考え方や定義だけでなく、最近のデジタルマーケティングに重要なポイントも解説されています。
マーケティングの考え方や要点を短期間に押さえ、「学ぶ下準備」を整えるにはピッタリの本です。
ドリルを売るには穴を売れ
マーケティングの考え方が身につく本としておすすめなのが、『ドリルを売るには穴を売れ』です。タイトルはマーケティングの世界では有名な言葉で、「顧客が欲しいのはドリルではなく、ドリルを使って開ける穴である」という意味です。
マーケティングとは何かを身近なエピソードで解説したり、買い手と売り手の立場から見てみたりと、初心者でもイメージしやすい書き方で教えてくれます。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
マーケティングやマーケターとは何かを、感覚的につかみたい人におすすめな本が、『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』です。実績豊富なマーケターである著者が、どちらかというと自身の経験則をもとにシンプルに伝えてくれるので、わかりやすいでしょう。
マーケターとしての考え方、在り方を教えてくれる良書です。営業職やSEなど、「人に何かを提案する仕事」をしているなら、読んで損のない本といえます。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
【中級者・上級者】マーケティングのおすすめ本3選
すでにマーケターとして活躍している人には、次のような本がおすすめです。それぞれ実践的で、自分のビジネスに落とし込んで使える情報が載っています。
【中級者・上級者におすすめなマーケティング本3選】
・ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方
・シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
・Z世代マーケティング 世界を激変させるニューノーマル
ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方
マーケターに限らず、何かの「商売」をしている人に幅広くおすすめできる本が、『ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方』です。マーケティングはもちろん、実店舗の運営から営業活動まで、「モノや自分を売る」にはどうすればいいかが見えてきます。
テレマーケティングやダイレクトメールなどの具体的な方法についても教えてくれる、守備範囲の広い良書です。
ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方
シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
マーケティングについて実践的に考えたい人におすすめの本が、『シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは』です。マーケティングの原理を心理学に絡めて解説してくれます。
内容は基礎に近いものの、「紹介されている30の法則を読み、それを自分の置かれている状況に応用する」という使い方ができるため、中級者以上の人にもおすすめです。
シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
Z世代マーケティング 世界を激変させるニューノーマル
これからのマーケティングについて学びたい人におすすめの本が、『Z世代マーケティング 世界を激変させるニューノーマル』です。Z世代とは、1990年半ば～2010年代に生まれた、「インターネットを使った情報収集やコミュニケーションが当たり前の世代」のことです。
「インターネットとスマホがあって当たり前の世の中」でどうモノを売ればいいのか、買い手はどんな価値観を持っているのかを押さえられます。
【分野別】マーケティングのおすすめ本3選
マーケティングには広告を使ったものからオウンドメディアを使ったものまで、さまざまな種類があります。施策の立案や改善のために、データ分析をすることもあるでしょう。
マーケティングの種類や業務範囲ごとに、おすすめの本を3冊紹介します。
【分野別のマーケティング本3選】
・【データ分析】マーケティングリサーチとデータ分析の基本
・【広告運用】必携 インターネット広告 プロが押さえておきたい新常識
・【コンテンツ作成】沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉
【データ分析】マーケティングリサーチとデータ分析の基本
マーケティングと、その施策改善に欠かせないデータ分析を学べる本が、『マーケティングリサーチとデータ分析の基本』です。マーケティングに欠かせない「リサーチ」について、初心者にもわかりやすく、実務に使いやすい書き方で教えてくれます。
市場やユーザーのことを調査し、得られたデータを分析する方法を実践レベルで学べる本です。
【広告運用】必携 インターネット広告 プロが押さえておきたい新常識
これからインターネット広告を運用しはじめる人におすすめな本が、『必携 インターネット広告 プロが押さえておきたい新常識』です。インターネット広告の概要や歴史、用語解説などを網羅した、「入門書」に最適な一冊です。
「これをやったら10倍売れる」のようなことは書かれていませんが、インターネット広告を（健全なやり方で）運用する意義が学べる、最初に読みたい本といえます。
【コンテンツ作成】沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉
オウンドメディアのコンテンツ作成やSEOを学べる本が、『沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉』です。メディア運営に必要なことを、ストーリー仕立てで易しく教えてくれます。
SEO（検索エンジンに自社サイトの記事を上位表示させる技術）が学べる本ですが、SEOに沿って書かれたコンテンツは、ユーザーにとって満足度の高いコンテンツになる可能性が高いです。「上位表示」のためにも、「メディアのファンやCV獲得」のためにも、押さえておきたいテクニックです。
沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉
本からマーケティングの基本を効率よく学ぼう
マーケティングはWebだけでも学べますが、本を使えばより短い時間で、効率よく知識をつけられます。本には「読者のレベルと目的に合った情報」が、体系的にまとめられているからです。
まずは自分のレベルを把握し、何を学びたいのかをハッキリさせましょう。そうすれば、「今、自分が読むべき本」は自然と見えてくるはずです。
本記事で紹介したものの中に、「何となく、ビビっときたものがあった」という方は、まずはその本を「試し読み」してみてください。自分に必要なことが書かれているか、本との相性は良いかがわかるでしょう。
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