コミュニティマーケティングとは?代表例からおすすめの本まで解説

コミュニティマーケティングとは?代表例からおすすめの本まで解説

コミュニティマーケティングとは?

コミュニティマーケティングとは、ユーザーと企業の参加したコミュニティをつくり、マーケティングに活用する手法です。このコミュニティではユーザー同士はもちろん、ユーザーと企業もコミュニケーションを取り、そこで得られた知見をもとに商品やマーケティング施策を改善します。

具体的には、専門のコミュニティサイトを立ち上げたり、SNSや動画配信を活用したりしてユーザー同士の交流を促します。注意点として、コミュニティはあくまで手段であり、目的ではありません。

コミュニティを構築することが目的となっている場合は、それをコミュニティマーケティングとは呼びません。

必要な理由

コミュニティマーケティングが必要な理由は、国内人口が減少しているからです。

総務省によると、日本の総人口は2004年をピークに、今後100年間で明治時代と同水準まで戻っていくと予想されています。人口の減少に伴って、高齢化が進んでいき、2030年には高齢者の人口が3割を超えると推計されています。
【参考データ】総務省:https://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf

だからこそ、顧客1人あたりのLTV(顧客が自社と契約してから解約するまでの間にもたらす利益の総量)を上げていくことが、今後企業が生き残るために重要なポイントとなります。

コミュニティを立ち上げ、商品やサービスそのもの以外の付加価値を高められること、ユーザーの生の声を直接改善に取り入れられることから、コミュニティマーケティングは既存顧客の満足度を上げるために最適な施策といえます。

ほかのマーケティングとの違い

コミュニティマーケティングとほかのマーケティングとの違いは、「見込み顧客へのアプローチの順番」が真逆なところです。

従来のマーケティングでは、潜在顧客に広くアプローチをして、認知度を高めて興味・関心を惹き、最終的に顧客になってもらうという流れです。

しかし、コミュニティマーケティングは既存顧客にアプローチをして、既存顧客を通じて興味・関心を持つ顧客を増やしていくという流れになっています。

コミュニティマーケティングの代表例を3つ紹介

コミュニティマーケティングの代表例には、次のようなものがあります。

【コミュニティマーケティングの代表例】
・コミュニティサイトの運営
・ライブ動画の配信
・オフラインイベントの開催

コミュニティサイトの運営

コミュニティマーケティングの1つ目の例は、「コミュニティサイトの運営」です。

ユーザー用のコミュニティサイトをつくり、ユーザー同士の交流を促します。コミュニティの内部情報をすべて見れるようにしたり、一部だけを見れるようにしたりすることで、コミュニティ外の人に興味を持たせることができます。

主にコミュニティサイト内部では、疑問を抱えたユーザーが質問を投げかけ、既存ユーザーが回答するといったことが行われます。

疑問点を相談し合うことで、ユーザー同士が関わる機会も増えるので、自然と交流回数も多くなるでしょう。さらに質問内容から、既存ユーザーのニーズや課題を把握できます。ニーズや課題を知ることで、コミュニティ内でどんな情報を発信すればいいのかがわかるようになるでしょう。

ライブ動画の配信

コミュニティマーケティングの2つ目の例は、「ライブ動画の配信」です。ライブ動画を配信することで、コミュニティを構築する方法です。主に、YouTubeライブ、LINEライブ、インスタライブなどが例として挙げられます。

このような動画配信サービスには、リアルタイムで視聴しているユーザーがコメントできる機能があります。ユーザーと相互にやり取りができるので、ユーザー側も、より親近感をもって動画を視聴できるでしょう。

オフラインイベントの開催

コミュニティマーケティングの3つ目の例は、「オフラインイベントの開催」です。商品発表会やファンミーティングなどのイベントを開催し、ファンが集まり交流できる場を提供します。

定期的にオフラインイベントを開催することで、ファン同士でのつながりも生まれ、コミュニケーション密度も深まります。参加者が楽しめるイベントを開催できれば、強固なファンの獲得もできるでしょう。

コミュニティマーケティングのメリット

コミュニティマーケティングには、次のようなメリットがあります。

【コミュニティマーケティングのメリット】
・新たなアイデアを獲得できる
・サポートコストや解約率を下げやすい
・LTVを向上させやすい

新たなアイデアを獲得できる

コミュニティマーケティングの1つ目のメリットは、「新たなアイデアを獲得できる」ことです。

コミュニティマーケティングを展開することで、既存顧客から容易にフィードバックを得られる環境をつくれます。「ここをもっと改善してほしい」「こういうサービスがあったらいいのに」などといった、利用ユーザーの生の声が集まります。

既存顧客から受け取った意見をもとに、新たなアイデアがうまれることもあるでしょう。

サポートコストや解約率を下げやすい

コミュニティマーケティングの2つ目のメリットは、「サポートコストや解約率を下げやすい」ことです。

本来であれば、ユーザーの疑問点や悩みを解決するのは企業側がやるべきことです。しかし、コミュニティでの交流が活発になると、ユーザー同士がお互いの悩みを解決し合うこともあります。本来、企業側がやるべきことをしなくても良くなるのは、サポートコストの削減につながるでしょう。

解約しようと思う人は、「サービスに不満を持っている人」であることが多いです。しかも、仮に問い合わせ環境が整っていたとしても「わざわざ運営に問い合わせるのがめんどくさいから」という理由で、サービスを解約する人もいます。

しかし、コミュニティが活発化していれば、ユーザー同士が悩みを解決し合うこともあります。参加しているコミュニティ内でやりとりをするのは、企業に問い合わせをするよりも手軽です。既存顧客の悩みを解決できる環境づくりができていれば、解約率も下がりやすいでしょう。

LTVを向上させやすい

コミュニティマーケティングの3つ目のメリットは、「LTVを向上させやすい」ことです。LTVとは顧客が自社と契約してから解約するまでにもたらす利益の総量で、最近のマーケティングにおいて重要視されている指標です。

コミュニティでユーザーの声を集め、商品の開発や改善を反映すれば、ユーザーからの好感度や満足度は上がります。自分も企業に貢献できたという「満足感」から、企業との一体感も持てるでしょう。

自分たちの意見が尊重されて、ブランド(商品やサービス)がより良くなれば、ユーザーは「企業と一緒にブランドを育てているんだ」という感覚をもつ”ファン”になるかもしれません。

ファン化が進むことで、商品やサービスのリピート回数が増えて、LTVの向上にもつながるでしょう。

コミュニティマーケティングのデメリット

コミュニティマーケティングには、次のようなデメリットがあります。

【コミュニティマーケティングのデメリット】
・コストやスキルが必要
・KPIの設定うあ改善が難しい

コストやスキルが必要

コミュニティマーケティングの1つ目のデメリットは、「コストやスキルが必要」なことです。

商品開発にくわえて、コミュニティを構築をしていくには、人件費などの金銭的なコストがかかります。さらに、顧客との信頼関係を築くための時間もかかるでしょう。

また、ユーザー同士が交流できる活発なコミュニティを運営するには、そのための人材も必要です。コミュニケーションを活性化したり、コミュニティを管理したりするスキルのある人材です。

コミュニケーションスキルが高いマネージャーを置いておくことで、万が一トラブルが起きたとしても、スムーズに対処してくれることでしょう。

KPIの設定や改善が難しい

コミュニティマーケティングの2つ目のデメリットは、「KPIや設定が難しい」ことです。

コミュニティマーケティング成功のカギは、コミュニティをいかに盛り上げられるかにあります。しかし、盛り上がりを数値化するのは難しいでしょう。明確に数値化できる指標がないからです。

KPIとして設定できる指標としては、コミュニティの会員数、投稿者数、投稿数、イベント参加者の数などが挙げられます。コミュニティの内部情報を、自分たちなりに組み合わせて独自に指標を設定するしかありません。

コミュニティマーケティングを学べる本3選

コミュニティマーケティングでは、熱狂的なファンを味方につけることで、LTVや業績の向上につながります。

ただ、コミュニティマーケティングを具体的にどうやればいいのかわからないという人もいるでしょう。そんな人たちに向けて、コミュニティマーケティングを学べる本を3冊紹介します。

【コミュニティマーケティングを学べる本】
・ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング
・お金も仕事も引き寄せる!巻き込み力: 【コミュニティーマーケティング入門】
・ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書

ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング

『ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング』は、コミュニティマーケティングを基本から学びたい人におすすめの1冊です。

具体的な事例がわかりやすく書かれており、それに紐づいた抽象的な概念もわかりやすく説明されています。何のためにコミュニティ活動をやっているのかを知りたい方におすすめの1冊です。

ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング 

コミュニティをつくって、自由に生きるという提案

『コミュニティをつくって、自由に生きるという提案』を読めば、なぜコミュニティが必要なのか、どんなメリットがあるのかなどの内容を学べます。

コミュニティづくりをするための、具体的な方法やテクニックも解説されています。興味がある方は、下記リンクから試し読みしてみましょう。

コミュニティをつくって、自由に生きるという提案

ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書

『ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書』は、コミュニティをつくるために何から始めればいいのか、コミュニティ活動には欠かせない「イベント」についての解説などが書かれています。

実際に開催されたイベントの事例や、コミュニティ同士の連携の事例も含め解説されています。これからコミュニティづくりをするなら、まずは読んでおきたい1冊です。

ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書

コミュニティマーケティングで大切なのは「ファン」

既存顧客を大切にしないと、コミュニティマーケティングは失敗してしまうでしょう。コミュニティマーケティングの要であるファンは既存顧客からうまれるものですし、彼らがいないとそもそものコミュニティが成り立たないからです。

既存顧客を大切にすることで、信頼度が構築されていき、少しずつファンは増えていきます。そうなれば、ファンが知り合いに声をかけたり良い口コミを広めてくれたりなどといったことも増えるでしょう。良い口コミが広まっていくことで新規顧客も増え、雪だるま式にファンも増えていくことでしょう。

 

 

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