ネット集客やブランディングを始めるにあたって、自社サイトの開設を検討する方は多く見られます。しかし、注目されるにはデザイン面や内容にこだわる必要があるため、コスト面に不安を感じるケースは少なくありません。
そこで今回は、経営者が気になるホームページの制作費用について解説をしていきます。成功のポイントやコツもまとめているので、Webマーケティングに興味がある方はぜひ参考にしてください。
ホームページ制作の費用はどれくらい?種類別の相場
ホームページ制作にはいくつか方法があり、それぞれメリットやデメリット、費用感は異なります。まずはビジネスシーンでよく利用されるサービスに分けて、種類別の特徴や相場を見ていきましょう。
コーポレートサイト
コーポレートサイトは、ステークホルダー(取引先や消費者など)に対して情報を発信するためのWebサイトです。一般的なコーポレートサイトでは、会社概要や事業内容、取扱商品・サービス、事業所などが紹介されています。
コーポレートサイトの制作コストは比較的安く、小規模であれば30万~50万円ほどで依頼できます。簡単なものは自力でも制作できますが、認知度アップやブランディングにつながるサイトなので、できれば専門家の力を借りることが望ましいでしょう。
コーポレートサイトの特徴 | |
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制作(外注)コストの目安 | 小規模(10ページ以内):30万~50万円 中規模(30ページ以内):50万~150万円 大規模(80ページ以内):150万~300万円 |
メリット | ・制作コストが比較的安い ・会社や事業の内容を伝えられる ・社会的な信用が高まる ・認知度アップやブランディングにつながる |
デメリット | ・規模に応じてコストが高くなる ・広告の掲載には向いていない ・短期的な集客効果は見込めない |
コーポレートサイトは、言わば名刺やパンフレットのようなサイトなので、広告の掲載には向いていません。短期的な集客効果を実現したい場合は、他の種類と組み合わせる必要があります。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業や事業主が保有するメディアのことです。基本的には、ターゲット層が求めるコンテンツを頻繁に提供し、検索流入やSNSでの拡散を通してマーケティングを行います。
オウンドメディアの制作コストは、依頼する範囲によって異なります。簡易的なサイト制作であれば数十万円ほどで済みますが、専門家に運営や集客対策まで任せる場合は、少なくとも100万円単位の費用がかかります。
オウンドメディアの特徴 | |
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制作コストの目安 | 簡易的なサイト制作:5万~20万円 本格的なサイト制作:20万~100万円 運営サポートを含む制作:100万~300万円以上 |
メリット | ・認知度アップやブランディングにつながる ・中長期的な効果を見込める ・広告宣伝費を削減できる ・固定ファンを作りやすい |
デメリット | ・短期的な効果は見込めない ・コンテンツの更新に手間がかかる ・運営コストが発生する |
オウンドメディアは地道なコンテンツ更新で成長させるものなので、短期的な効果はあまり期待できません。ただし、多くのユーザーから注目されるメディアになれば、そのメディア自体がブランド力を持つこともあります。
ランディングページ(LP)
ランディングページとは、検索エンジンや広告のリンク先となるサイトのこと。主な制作目的はCV(※)の獲得であり、商品・サービスの特徴や魅力が詳しく紹介されています。
(※)コンバージョンの略。購入や資料請求など、マーケティングにおける最終的な成果のこと。
内容やデザインへのこだわりは必要ですが、ランディングページはボリュームが多くありません。そのため、専門家による本格的なサポートを受けても、外注費用は50万~60万円程度に抑えられます。
ランディングページの特徴 | |
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制作コストの目安 | 小規模:数万円~30万円 中規模:30万~60万円 大規模:50万円~ |
メリット | ・CVにつながる ・短期的な効果を見込める ・制作コストを抑えやすい ・意図した情報を優先的に伝えられる |
デメリット | ・ページ単価で見るとコストが高い ・検索流入はそれほど期待できない ・他サイトへの回遊率が低い |
ただし、1ページあたりの単価で見ると制作費用が高いので、訴求する商品・サービスは少数に絞る必要があるでしょう。
ECサイト
ECサイトは、オンライン上で自社商品やサービスを販売するサイトです。実店舗を構える必要がないため、最近ではECサイトのみで運営する事業主もたくさんいます。
ただし、ECサイトにはさまざまなシステム(販売や決済など)を導入する必要があるため、制作を依頼すると100万円単位のコストがかかります。手数料はかかりますが、会社情報や商品の登録だけで利用できるサービス(※)も存在するため、初期費用を抑えたい方は検討してみましょう。
(※)モール型と呼ばれるサービス。Amazonや楽天市場などが有名。
ECサイトの特徴 | |
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制作コストの目安 | モール型:0~10万円 自主サイト(中小規模):100万~500万円 自主サイト(大規模):500万円~ |
メリット | ・ビジネスによっては実店舗が不要 ・24時間365日稼働できる ・世界中のネットユーザーが顧客になる ・顧客データを収集できる |
デメリット | ・競合が多い ・顧客とのコミュニケーションが難しい ・自社で構築するサイトは初期費用が高い |
ECサイトは基本的に競合が多いため、収集した顧客データをしっかりと分析し、商品ラインナップや価格などを細かく調整することが重要になります。
WordPressによる自主制作
WordPressとは、CMS(コンテンツマネジメントシステム)の活用によって手軽にホームページを制作できるサービスです。個人・法人にかかわらず世界中のユーザーが利用しており、2021年2月時点では全Webサイトの約40%で導入されています。
WordPressは制作の自由度が高く、知識があればコーポレートサイトやオウンドメディア、ECサイトも制作できます。自主制作の場合は、ドメイン取得費とレンタルサーバー代しか発生しないため、コストを抑えやすい点もメリットになるでしょう。
WordPressの特徴 | |
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制作コストの目安 | ドメイン取得費:年間数千円 レンタルサーバー代:年間数万円 |
メリット | ・さまざまなWebサイトを制作できる ・デザインの自由度が高い ・コストを抑えやすい |
デメリット | ・知識やスキルが必要になる ・セキュリティ対策が必須 ・データ容量が大きくなりやすい |
WordPressは便利なサービスですが、HTMLサイト(※)に比べると表示速度が遅くなりやすいため、無駄なコンテンツは省くなどの対策が必要です。
(※)サイト制作のために開発された「HTML言語」によって制作されたサイト。
ホームページ制作の相場は依頼先でも変わる!
ホームページ制作にかかる費用は、依頼先によっても変わります。ここからは主な依頼先に分けて、それぞれの相場やメリット・デメリットを解説します。
ホームページ制作会社
ホームページ制作会社は、規模によってサービスの内容が異なります。
大手の場合は、ターゲットやコンセプトの設計からサポートしてくれるケースが多く、依頼者の特性に合わせた本格的なサイトを制作してくれます。ただし、基本的には大企業をクライアントにしているため、小規模なサイト制作には対応していない場合もあります。
一方で、中小規模のホームページ制作会社は、WordPressなどを使ってスピーディーにサイトを制作してくれます。
ホームページ制作会社の特徴 | |
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制作コストの目安 | 大手:100万円~ 中小規模:10万円~ |
メリット | ・目的に合ったサイトを制作してもらえる ・計画段階でサポートを受けられることも ・特定分野に特化したサイト制作も可能 |
デメリット | ・規模によってサービス内容が異なる ・大手に依頼すると費用が高い |
中小規模の制作会社を選ぶ場合は、依頼先によって得意分野が異なる可能性もあるので、事前に情報収集をしておきましょう。
広告代理店
広告代理店は、大規模なECサイトやコーポレートサイトをメインに対応しています。中でも大手の代理店は、各分野の制作パートナーを抱えているため、クオリティが高いサイトを制作してくれるでしょう。
しかし、広告代理店は制作コストが特に高く、少なくとも100万円単位の費用がかかります。
広告代理店の特徴 | |
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制作コストの目安 | 100万円~ |
メリット | ・大規模なサイト制作に対応している ・各分野の制作パートナーを抱えている ・クオリティーが高い |
デメリット | ・100万円単位の予算が必要 ・情報共有がスムーズに進まない場合もある |
費用次第ではさまざまなサイト制作に対応してもらえますが、実際の制作は別会社(委託先)が担当します。その影響で情報共有がスムーズに進まないケースもあるので、成果物に関する要望は分かりやすく伝えることが大切です。
フリーランス
フリーランスとは、特定の会社や団体に属さず、個人で仕事を請け負っている人のことです。上記の2つに比べると、フリーランスへの依頼はコストを抑えやすく、一般的なサイト制作では10万~20万円程度が相場になります。
ただし、個人によって知識やスキルに差があるため、必ずしも期待通りのサイトが完成するとは限りません。サービス内容や料金面にも違いが見られるので、依頼先は慎重に選ぶ必要があります。
フリーランスの特徴 | |
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制作コストの目安 | 10万~20万円 |
メリット | ・コストを抑えやすい ・スキルが高い個人も存在する |
デメリット | ・個人によってクオリティが大きく異なる ・依頼先の情報収集や比較が必須 |
経験豊富なフリーランスを自力で探すことは難しいため、依頼先を探す際にはクラウドソーシング(※)の利用をおすすめします。
(※)不特定多数の個人や法人に対して、業務をオンライン上で発注できるサービス。
ホームページ製作を成功させるコツは?業種別・業態別のポイント
ホームページ制作を成功させるには、事業内容や規模に適した方法を選ぶことが大切です。ここからは、ホームページ制作のコツやポイントを業種・業態別にまとめたので、参考にしながら計画を立てていきましょう。
飲食店
飲食店のホームページを訪れるネットユーザーは、料理の内容や雰囲気を知りたがっています。写真付きでメニューやセット内容、店舗の内外装を紹介することで、一目で特徴が分かるようなサイト制作を目指しましょう。
また、ホームページ上で立地の確認や予約を済ませたいユーザーも多いので、マップサービスとの連携機能や予約受付機能にこだわることも大切です。TwitterやInstagramなどと併用する場合は、SNSとの連携機能も忘れないようにしましょう。
工務店
工務店の利用を考えているターゲット層は、「信用できるか?」や「低コストで依頼できるか?」を比較するためにホームページを訪れます。そのため、工務店には基本的な会社概要や沿革に加えて、施工例や料金表が分かりやすいホームページの制作が求められます。
また、依頼者の細かい要望に応える必要があるため、問い合わせ窓口にもこだわらなくてはなりません。サイトを訪れたユーザーの導線を意識し、適切な場所に問い合わせボタンなどを配置するだけでも、集客効果は大きく変わってきます。
なお、工務店はホームページの閲覧がCVに直接つながりやすいので、SEO対策(※)をすることも検討してみましょう。
(※)検索エンジンにおいて、特定の検索ワードで自社サイトの表示順位を上げる対策のこと。
ファッション・アパレル系
ファッション・アパレル系のホームページ制作は、ECサイトが中心です。そのため、商品登録や販売・決済などのシステム面にこだわる必要があります。
基本的にはおしゃれな雰囲気が求められるので、デザイン面にも力を入れる必要があるでしょう。例えば、ブランドイメージと近い配色にしたり、商品の世界観を演出したりする工夫が重要になります。
専門的なスキルが求められるケースも多いので、ファッション・アパレル系のホームページ制作は専門家への依頼、またはモール型サービスの利用をおすすめします。
サイト制作は費用対効果を意識して、慎重に計画を立てよう
ホームページにはさまざまな形があるものの、集客効果を高めるには目的に適した種類を選ぶことが重要になります。ただし、種類や依頼先によっては制作コストが高額になるため、費用対効果も意識しながら計画を立てなければなりません。
最後に紹介したコツやポイントも参考にしながら、自社に最適な形をじっくりと検討してみましょう。
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