YouTube広告のメリット
動画で広告を出すのであれば、従来からあるテレビCMでも良いのでは?と感じる方もいるでしょう。ここでは、マス媒体と比べて何が違うのか、どんな利点があるのかについて解説します。
マス媒体との違いとYouTubeの優位性
最も大きな違いは、「効果測定ができるかできないか」です。
同じ動画で伝えられるものの対比として、テレビと比較してみましょう。テレビCMの場合、番組の視聴率はわかるものの、そのCMがどれくらいの人に見られたか?どんな人が見たか?までは計測することができません。
YouTubeをはじめとするインターネット広告は、それらの計測ができ、結果に関する詳細なデータを得ることができます。
YouTubeの場合、具体的には、動画の視聴回数、動画のどこまでを観たかの視聴維持率、どの地域から観られているか、ユーザーの性別や年齢などを知ることができます。
また、動画広告の最後に誘導するリンクをどれくらいクリックしたかの計測もできるため、リンクが自社の通販サイトや新商品のランディングページであった場合、広告が売上にどれくらい役立ったのかを調べることもできます。
このように、詳細なデータが得られるということは、そのデータをもとに、次回より良い運用にするためにどうすれば良いか、分析と対策を講じることができます。
効果測定ができるということのほかに、詳細なターゲティングができることもメリットでしょう。
テレビCMであれば、番組枠の指定はできても、詳細なターゲットの設定はできません。
YouTube広告は、広告を表示する視聴者(ターゲット)の条件を細かく指定することができます。年齢・性別・世帯収入・地域の属性や、その人の趣味やよく訪れているサイトなどで絞り込め、企業や商品やサービスなどのターゲットにのみ、広告を出すことが可能です。
大衆向けの商品であればテレビCMでも良いかもしれませんが、商品が溢れかえっている現代、ニッチなターゲットの商品もたくさんあります。
顧客やこれから顧客になる人に見てもらうことで”無駄打ち”をすることなく、効率的な運用が可能になります。
他のSNS広告(InstagramやTwitter広告など)との違い
それでは、他のSNS広告とは何が違うのでしょう。一つは、YouTubeのユーザー数です。コロナ渦の外出自粛が後押しし、動画を作るクリエイターの数やコンテンツの数も増え、それに伴い、視聴者も急速に伸びました。
2020年12月にGoogle社から公開された『月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に』の記事には、以下のように記されています。
「2020 年は、日本における YouTube の視聴人数が飛躍的に増加。 9 月の YouTube 月間利用者数は 6,500 万人を超えました。新型コロナウイルス感染症による外出自粛の影響で、自宅で過ごす時間が増え、動画配信サービスや動画共有サービスを利用する人が増えました。その流れを受けて YouTube も 動画サービス利用者の 74% が「利用が増えた」と回答しています。これは他のオンラインプラットフォームの平均と比較すると3倍以上です。」
引用:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/YouTube-recap2020-2/
YouTubeのメリットは、ユーザー数が多いこと以外にも、動画を観ている最中に広告が入ったとしてもテレビ CM感覚で観れるので、他のテキストや画像ベースのSNSに比べ、嫌悪を感じにくいことが挙げられます。
他にも視聴単価を低めに抑えられることもメリットと言えるでしょう。FacebookやInstagramなども、インプレッション(表示)単価を成果地点とすれば2桁円で回せるかもしれませんが、YouTubeの視聴単価は1視聴1桁円で運用できます。※単価は商材や予算に左右されます。
YouTube広告の種類(広告メニュー)は5つ
YouTube広告について、どんな形式で広告が出せるのかも知っておきましょう。広告を出せる位置や秒数、サイズなどはメニューによって変わります。
YouTubeの6つの広告の種類について解説します。
参考:https://support.google.com/YouTube/answer/2375464?hl=ja#bumper-ads
TrueViewインストリーム広告
YouTube広告で最も利用されているメニューがTrueViewインストリーム広告です。
YouTube動画の最初や最後もしくは動画の途中で流れる広告のことをいいます。
TrueViewインストリーム広告は、視聴開始5秒後にスキップできる「スキッパブル広告」と、強制的に視聴しなければならない「ノンスキッパブル広告」の2種類から選べます。
「スキッパブル広告」は5秒が経過すると、「広告をスキップする」というボタンが表れ、スキップできます。スキップできるものの、最初の5秒は必ず観てもらえるため、最初の5秒でいかに惹きつけられるか、重要な内容を盛り込めるか、が重要です。
インフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告)
YouTube動画の右側にある関連動画や検索結果一覧に表示される広告で、クリックした人のみが視聴できます。
視聴者の意思に関係なく流れるインフィード広告と比べると視聴率は下がる傾向にありますが、クリックするということは既にある程度興味を持っている視聴者の能動的なアクションによって配信されるため、商品購入やサービス登録などに繋がりやすいというメリットがあります。
バンパー広告
バンパー広告は、6秒間のスキップできない広告で、インストリーム広告と同じく、動画の最初、動画中、再生後に流せます。短い時間ではあるものの、全て観てもらえることや、視聴者のストレスも少ないのがメリットで、好感度を持ってもらいやすいと言われています。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、その名の通り、YouTube内ではなくYouTubeのパートナー認定を受けているWebサイトやアプリで配信されるモバイル向けのメニューです。
ユーザーの画面に広告が表示されると自動的に音声なしで動画が再生され、ユーザーがタップするとミュートが解除されるようになっています。アウトストリーム広告は、リーズナブルな費用で運用ができるのがメリットです。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は、YouTubeのホーム画面最上部に表示される広告で、自動再生が終わると、メインの動画はサムネイル表示になります。
動画またはサムネイルをクリックすると、その動画の YouTube 再生ページに移動するようになっています。
TrueView広告のようにターゲティングはできませんが、国単位で配信エリアを指定できます。
YouTubeのトップページの最も目立つ場所に広告が表示されるため、新商品やサービスの認知度を高めたい場合や、短期間で大規模なオーディエンスにリーチしたい販売イベントなどの際に有効です。
目的に合った広告メニューを選ぼう
YouTube広告は動画のメリットとインターネット広告のメリットの両方兼ね揃えた広告と言えます。
また、予算面でもテレビCMほどの金額は必要ではありません。中小企業であっても手軽に回すことができ、効果測定もできるので、効果的な運用ができるでしょう。
どんな目的で広告を出すのかを明確にし、その目的に合ったメニューを選択するようにしましょう。
運用が上手くいっていないと感じたら広告を回している最中でもストップすることができます。
自社の商品やサービスの反響を確かめることができるので、まだやったことがないけど気になっている方は一度、少額でもいいので出してみることをおすすめします。
コメント