【マーケティング手法14選】分析、ブランディング、ファン獲得の方法

【マーケティング手法14選】分析、ブランディング、ファン獲得の方法

戦略立案や市場分析に役立つ5つのマーケティング手法

マーケティングというと、「SNSやオウンドメディアを使ったマーケティング」「ブランディングでファンを獲得する」など、「商品やサービスを販売するための戦略」のイメージが強いかもしれません。

しかし、このようなマーケティングをはじめる前に、自社がつくろうとしている商品やサービス、参入しようとしている市場について理解しなければなりません。そのために役立つフレームワークが、次の5つです。

【戦略立案や市場分析に役立つ5つのマーケティング手法】
・STP分析
・3C分析
・PEST分析
・SWOT分析
・ファイブフォース分析

1.STP分析

STP分析は、新しくビジネスを立ち上げる際、自社や事業のポジションを明確にするための手法です。STPはそれぞれ次の単語の頭文字で、これらを明確にすることで、マーケティングをスムーズに進めるための分析ができます。

【STPとは?】
S:Segmentation(市場の細分化)
T:Targeting(どの市場をターゲットにするか)
P:Positioning(自社の立ち位置)

自社の立ち位置(強みや弱み)を明確にしたうえで、市場を細分化すれば、どの市場に対して自社が強いかわかるでしょう。

2.3C分析

3C分析は、マーケティング戦略を打ち出す際に、次の3つの「C」を分析する手法です。

【3つのC】
Customer:市場と顧客
Competitor:競合他社
Company:自社

STP分析と同じく、自社や自社の事業計画を取り巻く「3つの要因」を分析することで、「何をすれば、自社は成功できるのか」を見出します。この成功要因は「KSF」とも呼ばれ、KPI(重要業績評価指標)やKGI(経営目標達成指標)と併せて重要視されるものです。

3.PEST分析

PEST分析は自社や事業を取り巻く外部環境を分析し、それぞれの要素により、自社がどのような影響を受けるかを予測する手法です。PESTは次の4つの単語の頭文字で、これらの要素を分析します。

【PESTとは?】
P:Politics(政治)
E:Economy(経済)
S:Society(社会)
T:Technology(技術)

STP分析や3C分析と比べ、より広範囲、よりコントロール不可能な要素を分析する手法です。

4.SWOT分析

SWOT分析は、自社の内部環境と外部環境をそれぞれ分析し、戦略を打ち出す手法です。SWOTはそれぞれ次の単語の頭文字で、SとWは内部環境、OとTは外部環境を指します。

【SWOTとは?】
S:Strength(自社の強み)
W:Weakness(自社の弱み)
O:Opportunity(外的な機会)
T:Threat(外的な脅威)

これまで紹介した手法よりも、自社(内部環境)についてより詳しく分析するのが特徴です。

5.ファイブフォース分析

ファイブフォース分析は、次の「5つの脅威」について分析する手法です。

【5つの脅威とは?】
・新規参入者による脅威
・サプライヤーの交渉力
・買い手の交渉力
・代替品による脅威
・既存の競合による脅威

脅威に注目するため、自社にとって未知の分野に参入するとき、特に役立つ分析手法といえます。

ブランディングに役立つ3つのマーケティング手法

ブランディングとは、自社そのものや商品・サービスの「イメージ」を確立するための手法です。マーケティングの一環であり、自社のブランドイメージを確立することで、ファンを獲得したり見込み客にブランドを見つけてもらったりできます。

ブランディングに役立つ3つのマーケティング手法を紹介するので、マーケティングと並行して進めていきましょう。

【ブランディングに役立つ3つの手法】
・ブランドマーケティング
・コーズマーケティング
・SNSマーケティング

6.ブランドマーケティング

ブランドマーケティングは、自社やその商品・サービスのイメージを確立するための手法です。キャッチフレーズやロゴなどをユーザーに印象づけ、他社と差別化することで、「オンリーワンなブランド」を目指します。

「ミニマリズム」の浸透した現代において、ブランドの重要性は薄れたように思えるかもしれません。

しかし、SDGs(環境や社会に配慮し、より良い世界をつくるための国際目標)やD2C(ダイレクト・トゥ・マーケティングの略称で、商品のストーリや購入までに得られる体験により、自社や商品のファンをつくる手法)がトレンドである現代において、ブランドは以前とは異なる意味で重要です。

自社の理念や価値観、商品・サービスを通じて世の中に何をもたらしたいかを打ち出すことでブランドイメージを確立し、根強いファンを獲得できるでしょう。

7.コーズマーケティング

コーズマーケティングは、「商品やサービスを購入することが社会貢献につながる」と訴求する手法です。例えば「売上の5%を発展途上国に寄付します」「売上の3%を使って植林活動をしています」のような訴求です。

SDGsや低炭素化の叫ばれる現代において、(特に大企業にとっては)避けて通れないマーケティング手法といえます。

8.SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを使ったマーケティング手法です。拡散で認知を一気に拡大したり、ユーザーとの密なやりとりでファンを獲得したり、さまざまなメリットがあります。

こまめに発信できるのもSNSの強みです。ホームページを使うよりも広く、少ないリソースで自社の価値観を伝えられるため、ブランディングにも最適でしょう。

SNSマーケティングについて詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。SNSマーケティングのメリットや施策の例、よく使われるSNSを紹介しています。

SNSマーケティングとは?メリットや施策例、おすすめチャネルを紹介

現代社会に欠かせない3つのデジタルマーケティング手法

スマートフォンの普及により、インターネットに接続する人数も、1人あたりの利用時間も増えました。現代において、インターネットを通した「デジタルマーケティング」は欠かせないものです。

デジタルマーケティングの基本となる3つの手法を紹介するので、まずはこれらの中から、取り組みやすいものを選びましょう。

【3つのデジタルマーケティング手法】
・コンテンツマーケティング
・検索エンジンマーケティング
・メールマーケティング

9.コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、「情報の中身」で勝負するマーケティング手法です。広告を打つのではなく、オウンドメディアやSNS、メールなどの「中身」でユーザーに働きかけます。

基本的には「ユーザーの役に立つ情報」で見込み客を引き付け、まずはコンテンツを見たり読んだりしてもらいます。コンテンツを通して、ユーザーを「だからこの商品は必要なのか」「自分は〇〇だから、このサービスを使った方が良さそうだな」と教育する手法です。

10.検索エンジンマーケティング(SEM)

検索エンジンマーケティング(SEM)は、GoogleやYahoo!JAPANなどの「検索エンジン」を使ったマーケティング手法です。

特定のキーワードで検索したときに表示される「検索結果」と、「検索結果に表示される広告」で、ユーザーを集めます。検索結果の上の方に表示させることを目指す施策を「SEO」、検索結果に表示される広告を「リスティング広告」と呼びます。

いずれも「そのキーワードで検索するユーザー」=「何かしらの目的や悩みを抱えているユーザー」に、効率的にアプローチできる手法です。

11.メールマーケティング

メールマーケティングはメール配信を使ったマーケティング手法のことです。メールを通して取られる、ユーザーとのあらゆるコミュニケーションが、この手法の一環です。

メルマガやキャンペーン・セールの案内だけでなく、購入や契約に対するお礼のメール、よくある悩みと解決策の紹介なども含まれます。

メールをチェックする人の数が増え続けていること、ユーザーとのコミュニケーションが重要になり続けていることから、取り入れる企業が増えています。

これからの時代に必要な3つのマーケティング手法

スマートフォンの普及やYouTuberの台頭、価値観の多様化など、社会の変化はマーケティングにおいて無視できないものです。このような変化は今後ますます加速していくでしょう。

これからの時代に欠かせない3つのマーケティング手法を紹介します。これらの手法は日常生活のいたるところに潜んでいるので、記事を読んだ後の生活の中で、事例を探してみてください。

【これからの時代に欠かせない3つのマーケティング手法】
・モバイルマーケティング
・インフルエンサーマーケティング
・イベントマーケティング

12.モバイルマーケティング

モバイルマーケティングとは、スマートフォンやタブレットなどの「モバイル端末」を対象にしたマーケティング手法です。デジタルマーケティングの一種であり、「スマホ社会」の現代において、特に重要な手法といえます。

例えばスマートフォン向けのプッシュ通知やモバイルアプリ、SNSを使ったマーケティングもこれに含まれます。最低でも、PCとモバイル端末のそれぞれに最適化された画面表示をする「レスポンシブデザイン」は必須でしょう。

13.インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングとは、大きな影響力を持つ人(インフルエンサー)を起用したマーケティング手法です。一昔前ならタレントやスポーツ選手、昨今ではYouTuberやInstagramerなどが、インフルエンサーにあたります。

例えば「たくさん食べる、元気系YouTuber」にお弁当の宅配サービスを宣伝してもらえば、その人のファンがサービスを利用してくれるかもしれません。CMを流したりSNSで広告を配信したりするよりも、「この人が使っているものだから」という理由で、競合の中から自社サービスを選んでもらいやすくなるでしょう。

「好きな人が使っているものだから」という気持ちにアプローチできることが、インフルエンサーマーケティング最大のメリットといえます。

14.イベントマーケティング

イベントマーケティングとは、セミナーや展示会、交流会などの「イベント」を通じて、見込み客を獲得する手法です。イベントを活用すれば一度により多くの見込み客と、より深く交流できるでしょう。

オンラインセミナーの普及により、イベントマーケティングの敷居も低くなりました。コンテンツマーケティングやSNSマーケティングと比べ、一度のイベントでユーザーとより深く関われるため、かけたコストに対する効果も高いです。

テストマーケティングやUSPの確立に最適な「クラウドファンディング」

インターネットとスマートフォンの普及により、マーケティングの主戦場はリアルからWebに移りつつあります。リアルな場でのマーケティングがなくなることはないものの、Webを通じたマーケティングの重要度は高まる一方です。

まずは「3C分析」や「ファイブスター分析」などで、自社と市場の関係性を分析しましょう。マーケティングにおいて、自社にどんな強みや弱みがあり、何が障害になるのかを見極めるのです。

そのうえで、コンテンツマーケティングやSNSマーケティングで、ブランドイメージの確立と見込み客獲得を進めましょう。タイミングを見て、インフルエンサーやイベントを活用するのも有効です。

本格参入の前にテストマーケティングをしたいなら、「クラウドファンディング」もいいでしょう。クラウドファンディングとは、商品やサービスをつくりたい人(起案者)と、そのプロジェクトを応援したい人(支援者)をつなぐサービスです。商品やサービスをつくるための資金を「支援金」として集め、支援者に「支援の見返り」として商品やサービスを提供します。

「小さくはじめられること」「資金調達してから商品やサービスをつくれること」から、テストマーケティングに最適です。支援者とのコミュニケーションも取りやすいため、USP(ユニーク・セールス・ポイントの略称で、自社ならではの強みやセールスポイントのこと)の確立にも向いています。

クラウドファンディングについて詳しく知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。クラウドファンディングの概要や種類、メリット・デメリット、失敗しないための方法を伝えています。

クラウドファンディングの仕組み・正しく理解して失敗を避けよう

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