Webマーケティングってどんな仕事?
Webマーケティングとは、Webを使って行われるあらゆるマーケティングのことで、そのための戦略を立てたり施策改善のために分析をしたりする人を「Webマーケター」といいます。
マーケティングを「商品やサービスを売ること」と捉える人は多く、これは間違いではありません。ただ、経営学者のドラッカーは「販売しなくても売れるようにすること」、コトラーは「顧客に価値を生み出し、そこから利益を上げること」と定義しています。
簡単にいえば、「マーケティングとは、営業や販売をしなくても売れる仕組みをつくること」であり、WebマーケティングはオウンドメディアやSNSを使って、これをすることとなるでしょう。そのために、マーケターは次のような仕事をします。
【Webマーケティングの仕事内容】
・マーケティング戦略の立案、改善
・コンテンツの制作や管理
・広告やSNSの運用管理
・データ分析 など
Webマーケティングに必要なスキル
Webマーケティングには、課題を解決するために必要なデータ分析から施策の立案まで、さまざまな業務があります。また、マーケター自身は分析や施策提案がメインだとしてもそれを実行に移すためにはコンテンツ制作や広告運用の知識も必要であり、制作やそれに携わる業務についても理解していなければなりません。
未経験からWebマーケティング職に就くには、どんな知識やスキルを身につければいいのか、転職や就職に役立つ資格はあるのか紹介します。
【未経験者が最初に身につけたいスキル】
・マーケティングの基礎知識
・データ分析スキル
・コミュニケーション力
・幅広くアンテナを張る力
・役立つ資格
マーケティングの基礎知識
未経験からWebマーケティング職を目指すなら、まずは「マーケティングの基礎知識」を身につけましょう。マーケティングとは何をする仕事で、そのためにどんな知識が必要なのかを把握するのです。
【Webマーケティングで必要な基本スキル】
・SEO
・広告運用の知識
・SNSや動画に関する知識
・マーケティングに関する各種理論 など
Webマーケティングの基礎知識や施策例などは、こちらの記事で詳しく解説しています。未経験でもわかりやすいよう、基本的なことをわかりやすくまとめているので、参考にしてみてください。
データ分析スキル
未経験からWebマーケティング職を目指すなら、「データ分析スキル」が必要です。市場調査や施策の改善に役立つスキルで、これがないとマーケターにはなれません。
まずはWebマーケティングに必須の分析ツール、サイト分析には欠かせない「Googleアナリティクス」の使い方を覚えましょう。
コミュニケーション力
未経験からWebマーケティング職を目指すなら、「コミュニケーション力」も欠かせません。マーケターはクライアントはもちろん、社内のメンバーや社外パートナーとして次のような「専門職」とも関わりが発生します。
【Webマーケティングに関わる職種】
・ディレクター
・エンジニア、コーダー
・デザイナー
・ライター など
このような職種とスムーズなやりとりができるよう、コミュニケーション力と、各職種の基礎知識は身につけておきたいです。
幅広くアンテナを張る力
Webマーケティングに携わりたいなら、未経験のうちから「幅広くアンテナを張る力」を養っておきましょう。Webマーケティングの世界では、情報更新やトレンドの移り変わりが早いです。常に最新の情報をキャッチできるよう、専門領域だけでなく、世の中の動きを広く知っておかなければなりません。
Webマーケターとして関わる職種(エンジニアやライターなど)、各市場の第一人者のSNSアカウントやWebサイトは、日頃からチェックしておきましょう。書籍を使って、幅広いジャンルの「教養」を身につけることも大切です。
役立つ資格
Webマーケティングをするには、コンテンツ作成や分析、各専門職に関するものなど、幅広いスキルが求められます。未経験だと、まずは何から手を付けるべきかわからないこともあるでしょう。
そんなときは、「資格勉強」が役立ちます。資格があれば転職や就職は有利になりますし、資格勉強を通して、必要な知識を効率よく身につけられます。
未経験からWebマーケティング職を目指すなら、次のような資格を取るのもいいでしょう。
【未経験者におすすめなWebマーケティングに役立つ資格】
・基本情報技術者
・ネットマーケティング検定
・Google広告認定資格
・Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
・マーケティング・ビジネス実務検定 など
これらの資格については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。資格勉強を通してスピーディーに知識を身につけたい方は、まずはどの資格を取るか、記事を参考に選んでみてください。
未経験からWebマーケティング職に就く方法
Webマーケティングの世界では経験が重視されますが、まだまだ生まれたての業界でもあります。工夫次第で、未経験からWebマーケティングの世界に飛び込むこともできるでしょう。
どのような工夫をすれば、未経験からWebマーケティング関連の職種に就けるのか、3つの方法を紹介します。
【未経験からWebマーケティング職に就く方法】
・資格を取って経験不足を補う
・副業で実務経験を積んでみる
・下流職からのキャリアアップ
資格を取って経験不足を補う
未経験からWebマーケティング職に就く1つ目の方法は、「資格を取って経験不足を補う」ことです。こちらの記事で紹介しているような資格があれば、転職活動は少し有利になるでしょう。
「勉強をして資格まで取っている」という事実も、好印象につながります。「私はやる気があります!」「今は未経験ですが、勉強をしています!」と面接で言うだけでは、説得力がありません。
面接官に「この人は本当にやる気があって、今は経験不足だけど、将来伸びそうだな」と思ってもらうためにも、資格は取っておいた方がいいでしょう。
副業で実務経験を積んでみる
未経験からWebマーケティング職に就く2つ目の方法は、「副業で実務経験を積んでみる」ことです。「未経験だから転職できない」「転職できないから、実務経験が積めずにいつまでも未経験でいるしかない」と、煮え切らない気持ちのマーケター志望者は多いかもしれません。
それなら、ライターやデザイナー、エンジニア(プログラマー)など、興味のある分野で副業をしてみましょう。特にライターは未経験でもはじめやすいですし、コピーライティングやセールスライティングなど、マーケティングに必要なスキルも身につきます。
下流職からのキャリアアップ
未経験からWebマーケティング職に就く3つ目の方法は、「下流職からのキャリアアップ」です。下流職とは、ライターやプログラマーのような、「実際に何かをつくる職種」のことです。
下流職に対し、マーケターは「上流職」と呼ばれます。下流職の人たちに指示を出したり、全体を管理したりする仕事です。例えばライターなら「ライター→(進捗管理やコンテンツの編集をする)ディレクター→(マーケティング戦略を練る)マーケター」のような、下流から上流へのキャリアアップが狙えます。
まずは下流職として転職したり、副業で経験を積んだりすれば、現場のことも理解できます。実務を通して理解したことは、下流職をまとめるうえで役に立つでしょう。
未経験からWebマーケターを目指すときの注意点
未経験からWebマーケターを目指すには、先述したような工夫が大切です。しかし、これらの方法に捉われすぎると、マーケターになる時期が遅れるかもしれません。
例えば「資格を重視しすぎて、実務経験を積めていない」「Webマーケティングは未経験だが、それに活かせる十分な経験を積んできている」などのケースです。最短でWebマーケティング職に就くための「考え方」を身につけておきましょう。
資格よりも実務経験の方が重要
未経験からWebマーケターを目指すうえで、たしかに資格は役立ちます。資格は「この人には、このくらいのスキルや知識がある」と証明するものです。実績のないうちは、資格が自分のスキルを証明できる唯一の武器になるでしょう。
しかし、Webマーケティング(IT)の世界で資格を重視する人は少ないです。実務経験はなくとも、例えば自分でWebサイトやYouTubeチャンネルをつくり、それを運用した経験があれば、転職活動も有利になります。
資格はどちらかというと、基礎知識のインプットのために役立ちます。資格勉強を通して必要な知識を身につけたら、それを実践してみましょう。自分なりの仮設を立てて実践し、その結果から学ぶことが、スキルアップの近道です。
活かせる経験や知識がないか、洗い出しておく
未経験からWebマーケターを目指すなら、それに活かせる経験や知識がないか、一度洗い出してみましょう。
例えば営業の経験が長い人なら「コミュニケーション力」や「折衝力」が武器になるはずです。副業ライターやブロガーなら「ライティング力」が、YouTubeやSNSでフォロワー(登録者)が多い人には、すでにある程度の「マーケティング力」があるでしょう。
このような経験や知識があるのに、「マーケターをしたことはないから」と転職活動を遅らせるのはもったいないです。「一度落ちた会社は二度と受けられない」というルールはないので、まずは未経験OKな求人を探してみましょう。
工夫次第で、Webマーケティングは未経験でもできる!
Webマーケティングにはコンテンツ製作や分析、各専門職に関することなど、さまざまな知識が求められます。
しかし、Webマーケティングで最も重視されるのは知識でも資格でもなく「経験」です。人によってはこれまでの仕事や人生から、マーケターに求められる最低限のスキルを身につけているかもしれません。まずは求人を眺めて、自分のスキルや経験で応募できる仕事を探してみましょう。
それでダメなら、勉強をしなおしたり、副業や自分のWebサイトで実践を重ねればいいのです。経験を積んでから、以前落ちた会社に再応募するのも良いですし、そのままフリーのマーケターになる人もいるでしょう。
Webマーケティングは簡単な仕事ではありませんが、必須資格も年齢制限もありません。まずはチャレンジしてみて、何がいけなかったかを分析してみましょう。
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