不動産クラウドファンディングとは?サービス内容を解説
不動産クラウドファンディングとは、不動産を利用した事業に、複数人で投資をする「金融商品」です。
本来、不動産投資とは、1つの不動産を丸ごと購入したうえではじめる投資方法です。しかし不動産クラウドファンディングでは、事業主(運営会社)が権利を小口にして販売しています。この小口の権利を購入することで、不動産投資に参加できるのです。
不動産投資は事業主が1人でする投資方式なのに比べて、不動産投資クラウドファンディングは「実際に不動産を運用する事業主」と「複数の投資家」で投資を行います。
不動産クラウドファンディングと投資信託の違い
不動産クラウドファンディングも投資信託も分配投資ができたり、専門家が運用してくれたりと、手間をかけずに運用できるのが特徴です。両者の違いは「利回り」にあります。
利回りに違いが出るのは、投資先が違うからです。投資信託の投資先の多くは、いわゆる「大手」で、信頼性が高いものの利回りはそう高くありません。それに対し、不動産クラウドファンディングはハイリスク・ハイリターンの銘柄が多く、その分利率も高いです。
不動産クラウドファンディングとREITの違い
不動産クラウドファンディングとREITの違いは、主に3つあります。
【不動産クラウドファンディングとREITの3つの違い】
・購入方法
・分配頻度
・利回り
不動産クラウドファンディングの購入方法が運営会社のサイトからなのに対して、REITでは証券会社の店頭やインターネットからの購入を主としています。
分配頻度については、不動産クラウドファンディングが年2回、年3回などと投資対象の物件によって異なりますが、REITは年1〜2回ほどと少なめです。
利回りに関しては、不動産クラウドファンディングが6〜8%の設定、REITが3〜5%程度の設定になっていることが多いです。
不動産クラウドファンディングに投資する3つのメリット
不動産クラウドファンディングに投資をするメリットは、主に次の3つです。
【不動産クラウドファンディングに投資をする3つのメリット】
・少額から不動産投資をはじめられる
・時間的、金銭的なリスクが低い
・元本割れを下げる仕組みがある
一般的な方法で不動産投資をはじめるなら、初期費用だけでも最低100万〜1,000万円ほどのまとまった資金が必要です。一方、不動産クラウドファンディングは1万円から投資できる銘柄もあり、少額からでも不動産投資をはじめられます。
物件の運用や売却はクラウドファンディングの運営会社がしてくれるため、投資家が売買をしたり、入居者を探したりする必要はありません。
また、不動産投資をするにあたって最も怖いのが「損をすること」ですが、不動産クラウドファンディングには損を防ぐ仕組み、つまり「元本割れのリスクを下げる仕組み」があります。
具体的には「優先劣後方式」という仕組みで、もしも運用損失が出てしまった際には、運営事業者の出資金からまかなうというものです。
不動産クラウドファンディングに投資する3つのデメリット
不動産クラウドファンディングに投資をするデメリットは、主に次の3つです。
【不動産クラウドファンディングに投資をする3つのデメリット】
・元本割れするリスクがある
・不動産投資よりリターンが少ない
・税制上の優遇措置を適用できない
不動産投資クラウドファンディングには元本割れを防ぐ仕組みこそありますが、そのリスクをゼロにすることはできません。何らかの投資をする以上、多少のリスクが伴うのは仕方のないことだといえます。
不動産投資と比べると少額ではじめられる分、運用期間中は換金できなかったり、レバレッジを利かせてリターンの高い投資をするのが難しかったりと、リスクが小さい分リターンも少ないのがデメリットです。
さらに、不動産クラウドファンディングで得た利益は「雑所得」という位置づけになり、5~20%の高い税率がかかります。iDeCoのような税制上の優遇措置も適用できません。
不動産クラウドファンディングを選ぶ3つのポイント
ここでは、不動産クラウドファンディングを選ぶときに確認すべきポイントを3つ紹介します。
【不動産クラウドファンディングを選ぶ3つのポイント】
・運営会社の安定性
・投資しやすい案件が豊富に揃っている
・投資先の情報開示量の多さ
運営会社の安定性
不動産クラウドファンディングを選ぶときの1つ目のポイントは、「運営会社の安定性」です。
例えば、スマートフォンの機種を選ぶとき、よくわからない会社とドコモのような大手キャリアでは、ドコモを選ぶ人が多いでしょう。実績のしっかりした会社の方が、購入後の安心感があるからです。
不動産クラウドファンディングを選ぶときも同じで、できるだけ信頼できる運営会社を選びましょう。
ただ、不動産クラウドファンディングは新しいサービスなので若い会社が多いですし、創業の古い会社なら信頼できるわけでもありません。
SNSや口コミサイトで評判をチェックしてみたり、運営会社のホームページを隅々まで確認してみたり、客観的な情報を集めましょう。
投資しやすい案件が豊富に揃っている
不動産クラウドファンディングを選ぶときの3つ目のポイントは、「投資先の情報開示量の多さ」です。不動産クラウドファンディングのプラットフォームによって、開示情報の多さは違います。
不動産情報の開示量が多ければ、投資先のイメージもわきやすいでしょう。
不動産情報とは、投資先の不動産の概要や特徴、周辺の状況、期待される収益性などを示したものです。開示してくれている情報量が多いほど、投資先のイメージもわきやすいでしょう。
おすすめの不動産クラウドファンディング3選
ここでは、おすすめの不動産クラウドファンディングを3つ紹介します。
【おすすめの不動産クラウドファンディング3選】
・COZUCHI
・利回り君
・ジョイントアルファ
【最大利回り20%】COZUCHI
おすすめの不動産クラウドファンディングの1つ目は「COZUCHI」です。1991年に創業した「LAETOLI株式会社」が運営している不動産型クラウドファンディングです。
長年不動産に関わっている企業であることから、運営会社の信頼性は非常に高いといえます。
投資先は、主に都心のマンションや人気レストランなどの物件で、期待できる利回りは4〜20%です。利益率の高さを追求したい人におすすめできる不動産クラウドファンディングといえるでしょう。
1万円から投資をスタートできることから、初心者にもおすすめできる不動産クラウドファンディングです。
【最短10分で利用可能】利回りくん
おすすめの不動産クラウドファンディングの2つ目は「利回りくん」です。2010年から「株式会社SYLA」が運営している、応援型の不動産クラウドファンディングです。本人確認をオンラインで完了でき、最短10分でサービスを開始できます。
投資先はマンションや工事敷地などで、さらには著名人が関わっているファンドにも投資できます。具体的には、堀江貴文さんのロケットファンドやZOZOタウンで有名な前澤友作さんの犬猫共生型マンションなどです。
利回りくん(https://rimawarikun.com/)
【不動産投資初心者におすすめ】ジョイントアルファ
おすすめの不動産クラウドファンディングの3つ目は「ジョイントアルファ」です。東証一部に上場している「穴吹興産株式会社」が運営しています。東証一部に上場している信頼性の高い企業で、不正や経営破綻のリスクを気にする人も、安心して投資できるでしょう。
日本全国のマンションが主な投資先となり、期待利回りは3〜4%と手堅い案件が多いです。
ただし、最低投資金額は10万円と高めです。まずは少額で投資をはじめてみたいと考えている人には向かないかもしれません。
しかし、一般的な方法で不動産投資をはじめるなら、最低でも100万円はかかるでしょう。最低投資額はほかのプラットフォームよりも高いかもしれませんが、通常よりも手軽にはじめられるのはたしかです。
ジョイントアルファ(https://join-to.jp/)
不動産クラウドファンディングはリスクを避けたい人におすすめ
不動産投資をはじめるなら、最低でも100万円ほどの資金が必要です。しかし、不動産クラウドファンディングは、最低1万円からはじめられます。
「昔から不動産投資に憧れを持っていたけど、必要資金が多すぎてリスクが気になる」「金銭的な理由でなかなかはじめられなかった」という人に、不動産クラウドファンディングはおすすめです。
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