5種類のクラウドファンディング
クラウドファンディングには、大きく分けて5つのタイプがあります。
【5種類のクラウドファンディング】
・購入型:これからつくる商品やサービスを見返りに、そのための資金を集める
・寄付型:購入型に近いが、商品やサービスなどの見返りはない。社会的な活動に採用されることが多い
・融資型:個人から広く融資を募る方法で、返済や金利の支払いが必要
・株式投資型:未公開(非上場)株式に出資してくれる個人を集める
・不動産投資型:複数の投資家で共同出資し、不動産を取得・運用する
一般的にイメージされるのは、返済不要でまとまった資金を調達できる購入型・寄付型でしょう。不動産投資型は他4つと異なり、ビジネスに必要な資金集めに使われる方法ではありません。
それぞれのクラウドファンディングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひお読みください。
クラウドファンディング全般のメリット
クラウドファンディングを募集する側には「返済不要で資金調達ができる」、支援する側には「興味のある社会問題の解決に協力したり、まだ世の中に出ていない最新の商品やサービスを探したりできる」といったメリットがあります。
クラウドファンディングを募集する側(起案者)と支援者側、それぞれのメリットを確認しておきましょう。
起案者側のメリット
クラウドファンディングの起案者には、次のようなメリットがあります。
【起案者側のメリット】
・返済不要で資金調達ができる
・ビジネスのプロモーションにもなる
・専門家のサポートを受けながら進められる
これらのメリットは、特に購入型・寄付型におけるメリットです。これらの方法で集めた資金は返済不要のため、負債が増えません。しかも、資金と支援者を集める過程で、ビジネスのプロモーションまでできます。
もちろん、そのプロジェクトにお金を出してもいいと思えるほどの人を集めるのは大変なことです。
しかし、クラウドファンディングサイトではたいていの場合、専門家が担当につきサポートをしてくれます。自社だけで支援者を集めるよりも確実ですし、マーケティングやブランディングのノウハウも蓄積されるでしょう。
支援者側のメリット
クラウドファンディングの支援者には、次のようなメリットがあります。
【支援者側のメリット】
・(購入型)まだ世の中に出ていない商品やサービスを、いち早く提供してもらえる
・(寄付型)関心のある社会的問題を、気軽に、直接支援できる
・(融資型、株式投資型)低リスクで、想像以上のリターンが得られることもある
クラウドファンディングは支援や応援といった意味合いが強く、気になる企業や社会的問題を直接応援できることが、どのタイプでも共有するメリットといえます。寄付型以外にはそれなりの見返りがありますし、寄付型でも「社会貢献をすることによる満足」という精神的なリターンがあります。
クラウドファンディングのタイプごとのメリットや、各メリットの詳細が気になる方は、こちらの記事もぜひお読みください。
クラウドファンディングで資金調達するメリットは?タイプごとに解説
クラウドファンディング全般の、支援者側のデメリット
クラウドファンディングには応援や支援だけでなく、「投資」の意味合いもあります。そしてどんな投資にも、それなりのリスクがつきまといます。
クラウドファンディングに支援や投資をするときは、次のようなデメリットがあることも覚えておきましょう。
【支援者側のデメリット】
・(購入型、寄付型)プロジェクトが失敗し、活動が行われない、リターンが得られないこともある
・(購入型、寄付型)クラウドファンディングを悪用した詐欺もある
・(融資型)貸し倒れのリスクは低いが、ゼロではない
・(株式投資型)出資先の企業が上場しなければ、売却(エグジット)できない
購入型・寄付型では、そのプロジェクトを応援してくれる人が少なく資金が集まらなければ、プロジェクトが失敗に終わるかもしれません。その場合、欲しかったリターンが得られなかったり、してほしかった取り組みをしてもらえなかったりすることもあります。
融資型や株式投資型は、応援や支援というよりは、「資産運用」の意味合いが強いです。資産運用である以上、想定していたリターンが得られないリスクは拭いきれません。
次からは、クラウドファンディングのタイプごとのデメリットを、起案者の目線でチェックしていきます。資金調達を考えている方は、各タイプのデメリットをしっかり把握し、自社に合った方法を選べるようにしておきましょう。
購入型・寄付型クラウドファンディングのデメリット
起案者にとって、購入型・寄付型クラウドファンディングには次のようなデメリットがあります。
【購入型クラウドファンディングのデメリット】
・確実に資金調達できるとは限らない
・ほかの資金調達よりも難易度が高い
・予算不足でプロジェクトを実行しなくてはならないことも
購入型・寄付型のクラウドファンディングには、「All In」と「All or Nothing」の2タイプがあります。どちらも集める資金の目標額を決めるのは変わりませんが、目標を達成できなかったときの対応が異なります。
目標の達成・非達成にかかわらず、集まった資金は受け取れます。ただし、予算不足でもプロジェクトは実行しなければなりません。
【All or Nothing】
目標に1円でも届かなかった場合、集まった資金は一切受け取れません。ただし、目標非達成の場合にプロジェクトを実行する義務はありません。
プロジェクト実行が義務付けられている「All In」は、必ず資金が受け取れるためノーリスクに思えるかもしれません。しかし、目標額に対して集まった資金があまりにも少ないと、予算不足でプロジェクトを強行せざるを得なくなります。
「All or Nothing」では、予算不足でプロジェクトを強行するリスクはないものの、クラウドファンディングにかけた時間と労力が無駄になるかもしれません。
融資型クラウドファンディングのデメリット
起案者にとって、融資型クラウドファンディングのデメリットは「返済と金利の支払いがあること」でしょう。融資を募る先が「たくさんの個人」というだけで、その本質は金融機関からの融資とそう変わりません(実際は運営会社が支援者から資金を集め、それをもとに企業に融資が行われます)。
融資を募るには、「自社にお金を貸しても大丈夫だ」という根拠を示す必要があります。金融機関からの融資でも、事業計画書を作りこまなくてはならないこと考えると、わざわざクラウドファンディングで資金調達すべきなのかは考えておきたいです。
株式投資型クラウドファンディングのデメリット
株式投資型のクラウドファンディングには、起案者側のデメリットがあまりないかもしれません。支援者1人あたり、1社に50万円までしか出資できないからです。
1人あたりの出資額が少ないのは、資金を集める視点からはデメリットに思えますが、経営権の視点からはメリットといえます。
通常の方法では、株式の設定を間違えると、株式の保有比率が変わってしまいます。その結果、経営権を出資者に握られてしまうこともあるでしょう。
エンジェル投資家やベンチャーキャピタルから出資を募る方法もありますが、相性の悪い投資家を選んでしまうと、「余計な口出しをされて、自由に経営できない」と感じるかもしれません。
株式の購入額が制限されていれば、これらのデメリットはほぼゼロになります。
クラウドの「たくさんの出資者が集まる」という特性から、身元のよくわからない出資者が紛れ込むリスクはありますが、各クラウドファンディング会社も対策しています。反社会勢力からの出資を受けてしまい、上場できなくなってしまうようなことはほぼないでしょう。
クラウドファンディングのデメリットを理解して、資金調達を成功させよう
特に購入型や寄付型のクラウドファンディングには、「返済不要な資金調達」というイメージが強いです。そのため、デメリットやリスクなしで資金調達できると思う人も少なくありません。
しかし、目標額に届かなければ資金を受け取れない「All or Nothing」には、かけた時間と労力が無駄になるかもしれないデメリットがあります。集まった資金を必ず受け取れる「All In」でも、予算不足でプロジェクトを強行しなくてはならなくなるかもしれないデメリットが気になります。
どんなクラウドファンディングにもメリット・デメリットの両方があります。
メリットデメリットを考慮し検討したい方は、弊社運営のクラウドファンディングサイト「OHACO」までお問い合わせください。
OHACOは集まった支援額にかかわらずプロジェクトを実行しなければならないAll Inタイプ(実行確約型と呼んでいます)ですが、ほかのクラウドファンディングサイトとの同時掲載もできます。
すでに他サイトに掲載している方は、OHACOをサブサイトにして、SNSや自社ブログなどに露出させないのもいいでしょう。メインサイトへの支援がOHACOに分散されることなく、OHACOユーザーからの支援金をプラスで集められます。
こうすれば、「予算不足でプロジェクト強行」というデメリットは、限りなく軽くできます。
まずは、具体的にどんなサポートができるのかをきちんとお伝えしたいので、こちらのページからお気軽にお問い合わせください。
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